なぜ新卒の新入社員が定着しない?離職率の高い企業の採用サイトで今すぐ直すべき5つのポイント
はじめに
「せっかく採用したのに、1年以内に辞めてしまう…」
多くの企業が抱えるこの課題。とくに新卒採用においては、入社前の期待と現実のギャップが定着率に大きく影響しています。
その原因のひとつが、実は採用サイトの内容や見せ方にあることをご存知でしょうか?
本記事では、離職率の高い企業に共通する“採用サイトの設計ミス”と、定着につながるために今すぐ見直すべきポイントを5つに分けて解説します。
1. 理念ばかりで“日常”が見えない
「私たちの想い」「ビジョン」「未来への挑戦」…採用サイトではこうした言葉が並びがちですが、実際の働き方や職場の雰囲気が見えないサイトは、新卒にとっては不安要素です。
若手が知りたいのは、「その会社で働いている自分がどういう日常を送っているか」。
制服や休憩室の写真、1日のスケジュール、上司との関係性など、現場の空気感を伝えるリアルな情報が定着のイメージを支えます。
2. “美談”しか載っていない
「やりがいがあります」「仲が良いです」「お客様に感謝されます」…それはそれで素敵な話ですが、全部がポジティブだと逆に“怪しい”と感じる若手もいます。
本音を言えば、「大変なこともあるけど、だからこそ得られる成長がある」といった、“現実に根ざした体験談”にこそ共感が生まれます。
失敗談や壁を乗り越えたエピソードも、等身大の姿として定着に貢献します。
3. 「福利厚生」の羅列で終わっている
採用サイトの福利厚生欄が「社保完備/交通費支給/年1回健康診断」で終わっていませんか?
若手にとって本当に刺さるのは、「自分が働く姿を想像したときに“自慢できる要素”があるかどうか」です。
たとえば、制服がかわいい、社員食堂がおしゃれ、オフィスが開放的、フレックスタイムで朝ゆったり出社できる…そんな情報こそ、「入社してよかった」と思える自己肯定感に繋がります。
SNSで発信するかどうかは別として、友人や家族に「ここで働いてる」と話したときに承認欲求が満たされる会社かどうかが、実は定着率に直結しています。
4. 「先輩社員の声」がテンプレ感満載
採用サイトでよくある「先輩の声」コンテンツも、実は定着率に大きく関わる要素です。
しかし、ありがちな「入社の決め手は“人の良さ”でした」「最初は不安でしたが、今では楽しく働けています」といったテンプレート的な文章では、リアリティも説得力もありません。
年齢・部署・キャリアごとの多様な声、入社直後のリアルな戸惑いや成長の過程、正直に語る「辞めたいと思った瞬間」など、感情の起伏が伝わる体験談こそが、応募者の心に残ります。
5. 働く人の“個性”や“多様性”が見えない
新卒の離職理由のひとつに、「自分がこの会社に馴染める気がしなかった」という“空気の不一致”があります。
採用サイトで見せる社員の写真が全員スーツで真顔、コメントも似たようなことしか書いていない場合、「この中に自分が入れるイメージ」が湧きません。
服装や話し方、趣味や人柄がにじむプロフィール、業務外の交流(部活動、勉強会、社内イベント)などを通じて、「いろんな人がいていい会社なんだ」と伝わる構成にすることで、応募前から安心感と親近感を持ってもらうことができます。
まとめ|“リアル”こそが定着率を左右する
採用サイトは、ただの募集ページではありません。
新卒が入社を決める上で、「ここで働く自分を想像できるかどうか」は最重要ポイントです。
理想だけで飾られた情報よりも、“日常”と“感情”が見えるコンテンツが、安心感と納得感を与え、定着につながります。
離職率に悩んでいる企業こそ、まずは採用サイトを見直して、“伝えきれていない魅力”を発掘・発信することから始めてみてください。