ロングテールSEOの考え方

ロングテールSEOとはコンテンツ型のSEOと非常に近い関係にありますが、簡単に言うと、検索数が少なくてもユーザーのニーズがある細かいキーワードを意識して徹底的にコンテンツを充実し、多数のワードで上位表示を図る事で、メインの集客ワードだけに頼らない検索エンジンからの集客を図る手法の事です。

ロングテールSEOを実施することで、メインの集客キーワードの評価も高まり、上位表示も達成可能ですし、何より自社サイト単体で多くの成約、見込み客の獲得が行えるようになります。

 

ロングテールとはAmazonの戦略そのもの

パレートの法則（80：20の法則）という言葉をご存知でしょうか？会社全体の売上を作っているのは20%の優秀な営業マンだとか、20％の売れ筋商品が、総売上の80％を稼ぎ出すだとか言うアレです。

この考えは長らくマーケティングにおける主流でしたが、Amazonはその真逆をいきました。

Amazonは、細かすぎるユーザーニーズに応える「ありとあらゆる商品をラインナップ」する販売戦略を取り、結果として、売れ筋商品の売上は全体で見るとごく一部で、年に1〜２回しか買われないような人気の無い商品群の売上の合計額が全体の大部分を占めるという状況を作っています。

 

ネットだからこそAmazonと同様の戦略が取れる

リアルな世界ではAmazonのようなロングテール戦略を取ることは、ヒト・カネ・モノに加え物流やノウハウ等を揃える必要があり、容易に真似できるものではありません。

ただ、WEB集客の世界ではあれは話は別で容易にロングテール的な戦略を取ることができます。

 

エステサロンの例で考えてみると

渋谷のエステサロンの例

例えば渋谷のエステサロンの例で考えてみます。「渋谷　エステ」などのキーワードはもちろん上位表示を狙っていくメインの集客キーワードになりますが、ロングテール型のSEOの場合、「渋谷　エステ　駅近」、「渋谷　エステ　深夜」、「渋谷　小顔　30分」、「渋谷　脂肪燃焼」、「渋谷　セルライト燃焼」、「渋谷　エステ　個室」などより細かいニーズに対してのキーワードを配置していく取り組みを行います。

「渋谷　小顔リンパ　30分」等については、「デート前に少しでも小顔になりたい。でもあまり時間が無いから30分ぐらいで小顔リンパをしてくれるお店を渋谷付近で探したい」、そんなかなり絞り込んだユーザーニーズを意識しています。

 

将来の見込み客も取り込む

その他、「夏までに痩せたい」、「夏前　引き締め」など、サロンへ来店するニーズからは少し遠いキーワードについても、将来の顧客化を想定してキーワードを抑えていきます。

こういったユーザーは、お金を出して今すぐサロンに通うつもりが無い人達かもしれませんが、役に立つ情報をしっかり提供して、サロンへの信頼感を高めた上で、実は「引き締めをするにも先に脂肪を流す事で大きな効果が得られる。脂肪を流す施術はプロに任せるべき」といった情報を押し付けでは無くうまく提供する事で、気づきを与えて、サロンへの来店意識を高めていく（顧客を育てる）取り組み方で見込み客に変えていくことができます。

 

細かいワードからの成約率がメインワードを上回る

このような取り組みを戦略的に行うと、細かいキーワードからのアクセスの結果としての成約数の合計が、「渋谷　エステ」等のメインワードの成約数を上回るという結果が出てきます。（渋谷　エステで上位表示出来ていたとしても）

検索数は少ないものの競争が少ない関連ワードで多数の上位表示を図ってアクセスを集め、その集合としての成約数を獲得し続ける。これがロングテールSEOの強みです。

 

ロングテールSEOこそ検索エンジンに評価される取り組み

当サイトでも何度も書いていますが、検索エンジンの使命は検索ユーザーのニーズに応える最適なWEBサイト格付け表示する事、あくまで主役は検索ユーザーです。

上記のエステサロンの例のように、細かいユーザーニーズに幅広く応えられるサイトは、自社の売り込みだけをしているWEBサイトよりも深い専門知識を持ち、顧客を満足させられる可能性の高いサイトとして検索エンジンの評価が高くなります。

 

メインの集客ワードの攻略もできる！

ロングテールSEOは何も、メインの集客キーワードでの競争を避けて細かいニッチな部分だけのWEB集客で勝負しようという話ではありません。多種多様のユーザーニーズに対応するコンテンツはあくまでメインの集客ワードに関連するキーワードなので、外堀を埋めるように関連ワードを的確に押さえていくことで結果としてメインの集客キーワードの評価も高まります。

細かいワードからのアクセス増が増え、成約数が伸びるのと同時に、今まで上位表示が難しかったメインワードの順位も上昇するという事例が多数あります。

これはロングテールSEOはユーザー視点でのサイト構築そのものですので、検索エンジンに評価されて当然と言えば当然です。

まだまだこのような取り組み方ができているサイトは少ないため、是非早い段階から検索エンジンに評価されるコンテンツの蓄積を行うことをオススメします。