初心者必見!リスティング広告の自社運用がうまくいかない原因10選
はじめに結論:成果が出ない理由は“基本の見落とし”にあり
リスティング広告で「思ったように成果が出ない…」と感じている方の多くが、実は基本的な設計・運用の部分で大きなミスをしてしまっています。
特に自社で初めて運用する場合は、設定の不備や予算配分の問題、ページ設計の甘さなど、複数の要因が複雑に絡み合って成果が上がらないケースが多発しています。この記事では、リスティング広告の自社運用がうまくいかない“あるある”な原因を10項目にまとめて解説し、それぞれに対する改善のヒントをご紹介します。
1. 広告のリンク先がホームページのTOPになっている
最もありがちなミスがこれです。広告をクリックしたユーザーが、いきなり情報の多いホームページTOPに飛ばされてしまうと、目的の情報を探すのに手間がかかり、離脱率が高くなります。
一般的なサイトの平均ページ閲覧数は、せいぜい2.5ページ前後と言われており、多くのユーザーは2〜3ページ程度しか見てくれません。
広告の内容に合ったランディングページ(LP)を用意し、ユーザーが迷わずコンバージョン(問い合わせ・購入など)まで進めるように、ページ構成を最適化することが重要です。
2. LPの出来が悪い
リンク先をLPにしているのに成果が出ないケースは、「LP自体のクオリティ」に原因があることも。デザインが古臭い、読み込みが遅い、スマホ表示に最適化されていないといった点は、ユーザー体験を損ね、広告の費用対効果を大きく下げてしまいます。
3. LPが1種類しかなく、A/Bテストをしていない
LPの反応率を上げるには、複数パターンを用意して反応を比較(A/Bテスト)することが非常に重要です。ファーストビューの文言、キャッチコピー、CTAボタンの位置などを少し変えるだけでも、成果は大きく変わってきます。
4. ターゲットやニーズ別に広告パターンが分かれていない
「とりあえず1パターン作って配信している」だけでは成果に繋がりません。性別・年齢・課題別など、ターゲットごとに広告文やLPを出し分けることが基本です。たとえば「歯の黄ばみが気になる30代女性」と「営業職で印象を良くしたい20代男性」では、響く訴求内容が異なります。
5. 成果に繋がらないキーワードに予算を食われている
除外キーワードの設定が不十分だと、「買う気のない検索ユーザー」にも広告が表示されてしまいます。“無料” “自作” “比較” など成果につながりにくいワードを除外設定し、費用を有効活用する工夫が不可欠です。
6. コンバージョンタグ・計測タグが正しく設定されていない
成果が出ていないと思い込んでいても、実はコンバージョンタグの設定ミスで正しく計測できていなかったという事例も多くあります。Google広告タグやGA4のイベント設定を見直し、「どのキーワードから成果が出たのか」が分かる状態にしておくことが必須です。
7. 商材やサービスの単価に対してCPAが合わない
例えば、1件の問い合わせを獲得するために5,000円の広告費を使った場合、その後の受注で1万円以上の利益が見込めるなら問題ありませんが、粗利が小さい商材では赤字になってしまうケースも。費用対効果を判断するためには、LTV(顧客生涯価値)も含めた数値設計が重要です。
8. スマホとPCで同じ広告・同じLPを使っている
スマホユーザーの割合が高まる中で、PC向けに作られたLPでは成果が出にくいのが現実です。デバイスごとに広告グループを分け、LPもそれぞれ最適化することで、ユーザー体験を高め、成果に繋がりやすくなります。
9. 管理画面を見ていない or 見ているけど何を見ればいいか分からない
成果改善のカギを握るのは、日々のデータ分析とPDCAの実行です。しかし、「数字は見ているけど、意味が分からない」「どこを見れば改善できるか分からない」という状態では、広告費の無駄遣いになってしまいます。インプレッション、CTR、CVR、検索語句レポートなど、最低限の項目は理解しておきたいところです。
10. 広告予算が少なく、検証ができない
検証すらできないほどの少額予算では、データが十分に集まらず、どの施策が良かったかの判断もできません。「1日500円でなんとか…」ではなく、ある程度の予算を確保し、少なくとも2週間〜1ヶ月の検証期間を設けることが、安定運用の第一歩になります。
業種や商材にもよりますが、最低でも月3〜5万円以上の広告予算がないと、十分なデータを集めて検証するのは難しいのが現実です。特にBtoB商材や、士業・医療・美容医療・リフォームなどの高単価サービスを扱う業種では、月10万円以上の広告費が必要になるケースも少なくありません。
実際、多くのリスティング広告代行サービスでも「広告費10万円以上〜」を目安にしているのは、これらの検証・改善サイクルを前提にした運用が求められるためです。弊社でも、広告費10万円以上からのご相談を基本としています。
小さく始めて大きく育てたい、というお気持ちは分かりますが、まずは「テストのための投資期間」と割り切って予算を組むことが、成果を出すための土台となります。
まとめ:自社運用は「設計」と「検証」が命
リスティング広告を自社で運用する場合、いきなり結果を求めるよりも、まずは「正しい設計」と「地道な検証」を重ねていく意識が重要です。今回紹介した10の原因のうち、いくつかでも当てはまる点があれば、すぐに改善の余地があります。
広告運用は、テクニックよりも設計と実行力。丁寧な運用こそが最大の成果につながると心得て、一歩ずつ改善していきましょう。