士業・専門職のホームページ向けSEOの鉄則|信頼性を上げる構成とE-E-A-T対策の基本
はじめに:士業のSEOは「検索されれば勝ち」ではない
弁護士・司法書士・税理士・社労士などの士業サイトでは、単に検索順位を上げるだけでは成果につながりません。
ユーザーが重視するのは「この事務所に相談しても大丈夫か」という信頼感だからです。
そのため、SEOで上位を取ることと同時に、検索エンジンとユーザーの両方から“信頼されるサイト構成”が不可欠です。
本記事では、Googleが重視するE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点から、士業サイトが意識すべきSEOの基本と構成のポイントを解説します。
士業サイトがSEOで不利になりやすい理由
- YMYL領域に該当し、Googleからの評価基準が厳しい
- ページ単位ではなくサイト全体の信頼性が問われる
- 競合が強く、情報発信が限定的になりやすい
- 法律や制度が変わるため、古い情報がリスクになる
これらの理由から、士業のSEOではテクニカルな内部対策やキーワード設計だけでなく、構造的な信頼構築が重要視されます。
E-E-A-Tが求められる理由とは?
Googleは検索品質評価ガイドラインにて、特に“人の人生や財産に影響する情報”(=YMYL:Your Money or Your Life)については、情報の出どころに厳しい目を向けると明言しています。
士業の情報はまさにその典型であり、“誰が書いたのか” “どの立場で言っているのか” “正確かどうか”といった信頼性の指標が直接検索順位に影響します。
よって、SEO対策としてはコンテンツの専門性はもちろん、運営者情報・監修体制・引用元の明示といった要素も不可欠になります。
E-E-A-Tに強いサイト構成の具体例
士業サイトにおいて「信頼される構造」とは、以下のような構成を整えることを意味します。
- トップページ:事務所の理念や対象領域を明示し、第一印象で安心感を与える
- 実績・解決事例ページ:許容される範囲で対応履歴や経験を紹介
- 代表プロフィールページ:資格・所属団体・経歴・顔写真を明示
- 専門テーマ別ページ:労務・相続・離婚などニーズ別に特化した構成
- ブログ・コラム:日常的な発信で“現在も活動していること”を示す
- お問い合わせ導線:安心して相談できるよう対応方法・流れも明記
とくに「顔が見える」「資格がわかる」「実績がある」という3点は、ユーザーの不安を解消するうえでも、Googleからの評価を得るうえでも重要です。
信頼性を上げる5つの基本パーツ
- 1. プロフィール詳細(実名+顔写真+資格+経歴)
- 2. 運営者情報(事務所名・代表名・所在地・所属団体)
- 3. 専門的な内容への一次情報リンク(法令・判例・省庁ページなど)
- 4. 監修表記(代表または第三者専門家による)
- 5. 最終更新日や執筆日を記載し、情報の鮮度を保つ
これらをページごとに整備していくことで、“この人が言っている情報は信用できる”という構造がサイト全体で成立します。
よくあるNG構成とその修正ポイント
- 「代表者情報が曖昧」 → 実名+資格番号+所属先まで明記する
- 「全ページがブログ調で軽い」 → 専門ページは構造化&情報密度を上げる
- 「事務所情報がフッターのみに記載」 → 専用ページ+会社概要内に整理する
- 「実績や対応事例が一切載っていない」 → 個人情報に配慮しつつ形式的な紹介は可能
- 「法律根拠や参照元がない主張」 → 省庁や法令サイトにリンクする
とくに士業サイトでは、「この事務所に本当に依頼していいのか?」という不安を消せる構成が不可欠です。
まとめ:E-E-A-T重視時代に、士業サイトがやるべきこと
検索上位に表示されても、「信頼できない」と感じた瞬間に離脱されるのが士業ジャンルの特徴です。
逆に言えば、E-E-A-Tを意識して情報の正確性・運営者の明示・更新頻度・一次情報の引用を地道に整えていくことで、上位表示とCV率の両方を実現することが可能です。
大手ポータルに頼らず、自社サイトで集客を確立したい士業の方は、ぜひ「信頼を積み上げる構造」を今一度見直してみてください。