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Z世代はリアルを求めている。採用コンテンツに「当社の弱み」を載せてもいいと私が思う理由

Z世代はリアルを求めている。採用コンテンツに「当社の弱み」を載せてもいいと私が思う理由

はじめに

採用サイトに載せる情報は、どうしても「強み」「魅力的な制度」「社員の笑顔」などポジティブな面に偏りがちです。
しかし、Z世代を中心とした若年層の応募者が求めているのは、美化された情報ではなく“リアル”な企業像です。

だからこそ、私は採用コンテンツに「当社の弱み」——あるいは「現在の課題」「改善中の取り組み」などを、誠実に、前向きな姿勢で載せてよいと考えています。

“弱み”は、誠実さと信頼を伝えるチャンス

「うちは完璧です」「すべてうまくいっています」と言われたとき、応募者は本当にそう思うでしょうか?
Z世代はSNSで多様な価値観や企業の裏側を日常的に目にしています。
だからこそ、嘘っぽい・作られたイメージには敏感です。

たとえば、「残業時間を減らす取り組み中です」「社員の声を受けて評価制度を見直しています」など、“まだ完璧ではないけれど改善中である姿勢”は、リアルで共感を呼びます。

「課題を開示する」ことが逆に信頼される時代

弱み=マイナスと思われがちですが、実はZ世代にとって「開示できる会社=信頼できる会社」です。
採用コンテンツで「当社の課題」として、社員アンケートや面談で挙がった改善希望を紹介し、その対応方針を明記するだけでも、誠実な印象を与えます。

「社員食堂のメニューに偏りがあるため、現在アンケートを実施中」「評価制度の透明性に課題があり、再構築中」など、完璧さではなく“変わろうとする姿勢”こそが響くポイントです。

入社1年目から“改善”に関われる仕組みがあると想像が広がる

特に効果的なのが、新入社員を含む若手の意見を制度改善に活かす仕組みです。
「1年目から食堂メニューの案出しに参加できる」「制服の変更アンケートに協力できる」など、“自分の声が反映される文化”は、Z世代に強く刺さります。

自分のアイデアが制度に採用された、自分が動いたことで会社が変わった。
そんな実感は、入社早々に“自分ごと”として会社と関わる体験となり、自然と定着率を高めてくれるのです。

“関わり度”が高まるほど、会社への愛着も強くなる

どんなに良い制度や福利厚生が整っていても、「自分とは関係ない」と思われたら定着にはつながりません。
逆に、たとえ小さなことでも「自分が関わった」「自分のアイデアが反映された」という実感は、会社への“居場所感”と“誇り”を生み出します。

たとえば、

  • ・1年目社員の声で制服のデザインが一部変更された
  • ・新入社員が社内イベントのテーマを提案した
  • ・若手発案のメニューが社員食堂に採用された

こうした事例は、単なるエピソードではなく、「この会社は自分の意見をちゃんと聞いてくれる」という確信につながります。
それが社内での自信となり、愛着を育み、離職防止にも効果を発揮するのです。

採用コンテンツに“関わりしろ”を盛り込むべき理由

採用サイトで“強み”ばかりを並べるのではなく、「課題があり、それに社員がどう関与しているか」を見せることが、これからの採用における信頼構築のカギです。

Z世代は「自分もチームの一員になれるか」「自分の言葉が届く組織か」を重視しています。
だからこそ、関われる余白のある会社は魅力的に映るのです。

制度や文化をゼロから変える必要はありません。
小さな改善活動に若手が関与できるような仕組みを持ち、それを正直に伝えるだけで、会社との距離は一気に縮まります

まとめ|“弱み”を開示することは、信頼と愛着の入り口になる

完璧を装う時代は終わりました。
今の若手が求めているのは、「ありのまま+改善の姿勢」です。

弱みを“ネガティブ情報”として隠すのではなく、“関わる余白”として前向きに提示することが、Z世代の心をつかむ採用ブランディングの鍵です。

採用コンテンツに「課題」「改善中のこと」「社員の声が反映される仕組み」などを加えるだけで、応募者が“働く自分”を想像しやすくなり、入社後の愛着や定着にもつながる
そんなリアルで誠実な発信が、これからの採用には必要です。

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