コロナ禍のネットショップ事業者が安売り販売してはいけない理由。
最近、コロナ禍で商品・食材が売れなくなった事業者が、ネットショップを立ち上げ、安売りSALEを実施しているケースが目立ってきています。
中には高級な食材を半額で!というサイトもあったりするのですが、僕はコロナ禍のネットショップ事業者は安易に特別セールや安売り販売をするべきではないと考えています。
その理由は先に繋がらず、場合によっては余計に自分の首を締める結果になってしまうリスクがあるからです。
今回は「コロナ禍のネットショップ事業者が安売り販売してはいけない理由」と「どうすれば良いのか?」という点について解説していきたいと思います。
目次
コロナ禍のネットショップ事業者が安売り販売してはいけない理由
激安ハンターに食いつぶされるだけでリピートが期待しにくい
残念ながらネットには、激安・特化に強く反応し、通常価格では全く動かない「激安ハンター」というようなユーザー層が多数存在します。
その場しのぎの突発的なセールは、新規顧客の開拓には繋がりにくく、激安ハンターに食いつぶされるだけという残念な結果になってしまう事がよくあります。
目先の収益を確保するにも利益の幅は少ないですし、シンプルな激安SALEを行う場合は、少し立ち止まって、もう少し良い方法がないか検討してみてください。
ブランド価値が下がる・既存のお客様が激安価格になれてしまう
半額や80%OFF!のような事をしてしまうと、ブランド価値が下がってしまうリスクがあります。
ブランドイメージは下がらなくても、今まで正規価格で買ってくれていた既存のお客様が「一度安くで購入した経験」を得てしまうと、激安価格に慣れてしまい、通常価格では動かなくなるというマイナスの影響が出るリスクも高いです。
商品・サービスの内容や、お客様との信頼関係がどの程度構築できているかなど、ケース・バイ・ケースではありますが、安易な安売りは長期的に見るとマイナスに叩くことの方が多いです。
来店客を取り戻す動きに繋がらない
「コロナが落ち着いたらまた来店して欲しい」と考えているのであれば、単純な安売りは逆効果になってしまうリスクがあります。
来店せずに、激安で来店した時と同じ質の食事を食べられる、商品・サービスを購入できる。
そうなってしまうと、じゃあ、これからも、わざわざお店にいかなくても良いや〜。」となってしまうのは当然ですよね。
コロナ禍だからといって、安易な安売り、激安セールは、来店客を取り戻す動きに繋がりません。
無限SALE地獄やコロナが落ち着いてからの客離れを防ぐためには
コロナが落ち着いた時に・・・
・一度安くしてしまった結果、SALEでしか売上が上がらなくなる無限SALE地獄
・SALEをやめた途端に誰も見向きもしなくなり、来店客が戻らない
こんな事になってしまっては最悪ですよね。
こういった状況を防ぐためにも、コロナ禍で通販やリモートでのサービス提供をする場合は工夫が必要です。
ポイントは未来に得をしてもらう
という発想です。
コロナ禍にオススメの「未来に得をしてもらう」通販・リモートのキャンペーンとは?
チケットを割引販売する考え方(前売り割引)
昔、喫茶店であったコーヒーチケットを思い浮かべてください。
1杯300円のコーヒーが、前売りの11枚綴りのコーヒーチケットだと3,000円で1杯分お得♪
そういうやつです。
お食事券をチケットにする、レッスンチケットを作成する、未来の期間を指定した単発の予約券でも宿泊券でも良いです。
サービスを前売りする仕組みを作って、その前売りを割引するようにしてください。
元々前売り=割引というイメージはあるので、通常時の前売りが5%〜10%OFFだとすると、コロナ禍の特別チケットは正規料金の15〜20%OFF、それぐらいが妥当だと思います。
その代わり10回分のまとめ買いだったり、単価の高い商品・サービスは未来の期間を対象に予約・先買いしてもらうんです。
この方式であれば、ブランドイメージの減少や、低価格への慣れ、客離れという減少をうまく回避できると思います。
飲食店が通販をする場合は商品の値引きより来店時の割引特典を
飲食店が食材を活用して通販する場合は、その食材を割引するのはせいぜい10%程度にして、購入特典として来店時の割引やサービスチケットをつけましょう。
場合によっては、お店の看板メニューだけは通販対象から外すという戦略もありかもしれませんね。
旅館が食材の通販を行う場合は、未来の宿泊割引チケットを
仮に旅館が食材を通販する場合、こちらも食材の割引ではなく、未来の宿泊割引チケットやルームの無料アップグレード権などを特典にするのが良いと思います。
ポイントカードのあるショップの場合は
ポイントカードの仕組みがあるショップの場合は、通販の割引はそこそこにして来店時のスタンプや、ポイントをアップするようなクーポン・特典をつけてあげるのが良いと思います。
まとめ
完全にリモートや通販に移行する前提の場合は別ですが、来店型でフードやサービス・商品を提供販売する店舗の場合、コロナ禍の安売り特別セールには注意してください。
コロナが落ち着いてからの事も考え、「ファン・リピーターに支えてもらい・未来に還元する」そういうイメージで、未来に得をしてもらう前売りサービスの工夫・充実を考えることをオススメします。